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2020年6月20日

イタリアの有名ワイン、バローロとバルバレスコの違いとは?

イタリアの有名ワイン、バローロとバルバレスコの違いとは?

イタリアの代表的な高級ワインのバローロとバルバレスコ。このふたつのワインが作られるのはイタリアのピエモンテ州で、品種はどちらもネッビオーロというブドウから作られています。
D.O.C.G(原産地呼称保証付き統制ワインと呼ばれ、イタリアワイン法で最上に位置する格付けのこと)に認定され日本でも非常に人気の高いワインとなっています。

イタリアワインの王様と呼ばれるバローロと、女王様と呼ばれるバルバレスコ。この違いはどこにあるのでしょうか。

ネッビオーロと呼ばれるイタリアならではの品種

このふたつのワインはネッビオーロ(Nebbiolo)と呼ばれるブドウの品種から作られています。イタリアを中心に作られており、イタリアの北部に位置するピエモンテ州を中心に栽培をされています。

ネッビオーロの名前の由来は、イタリア語で「霧」を「Nebbia」と表現することにあります。比較的、晩熟型で収穫時期が遅く、イタリアで霧が多い時期に値する秋ごろ収穫をされることや、ブドウに付着する白い酵母が霧のように見えることからネッビオーロと名づけられた、といわれています。

ネッビオーロの最大の特徴はしっかりとした酸味と豊富なタンニンです。赤ワインを飲んだときに感じられる渋みはこのタンニンのよるものです。この酸味とタンニンにより、他の赤ワインを飲んだときよりもネッビオーロから作られる赤ワインは味わいが重く感じられるでしょう。

さて、同じブドウから作られたこのふたつのワイン。一体どのような違いあるのでしょうか。

バローロとバルバレスコの違い

バローロとバルバレスコの違い

ピエモンテ州で作られるバローロとバルバレスコ。主にふたつのワインが作られるバローロ村とバルバレスコ村は非常に近い場所に存在しています。両ワインとも重くて味わいがありイタリアワインの中でも非常に人気ですがどのような違いがあるのでしょうか。徹底解明していきます。

■作られる場所、標高による違い

おなじブドウ品種ネッビオーロからつくられる二つのワインですが、バローロのブドウが作られている標高よりも、バルバレスコのブドウが作られている場所は、標高が50メートル低い位置にあります。そのため、やや温暖な気候となっており、ブドウ自体がが早く熟し収穫時期が早くなります。

ワインは早く熟したブドウより、成熟に時間がかかるブドウほど、タンニンも色も濃くなります。その為、バローロ葉バルバレスコよりも、口に入れたときのタンニン感が強く、色も濃くなります。

渋みやタンニン感が強くないワインが好きだったり、ワイン初心者の方はどちらかといえばバルバレスコの方が飲みやすいと感じる方が多いかもしれませんね。
しかし、バルバレスコから感じられる華やかな香りと味わいや、繊細な口当たりはバルバレスコならではの魅力があり、世界中に愛飲者が数多くいます。

■バルバレスコの熟成期間

バルバレスコは、ぶどうを収穫する年の11月1日から最低26か月の熟成期間が必要とされています。またアルコール度についても12.5パーセント以上が義務付けられるなど、バルバレスコと呼ばれるワインには基準が設けられています。

■バローロの熟成期間

バローロは、収穫年の翌年1月1日から最低3年間の熟成期間が必要です。アルコール度数はバルバレスコよりも0.5%高い13.0%がバローロの基準となっていおり、バローロの方が熟成期間も長いため、タンニンがしっかりと感じられるようになり、ワインの色も濃くなります。

バローロは存在感があるワインなので、お料理とのマリアージュだけでなく、ワインそのものだけでしっかり味わいを楽しめます。

美味しい飲み方

ふたつのワインが作られるピエモンテ州はイタリアの北部に位置しています。海はなく山が多い地域なのでお肉や野菜を中心の食生活がメインです。バローロやバルバレスコのような比較的重みがある赤ワインはお肉料理にぴったり。

またワインのおつまみといえば、チーズが定番ですが、その相性もばっちりです。特にゴルゴンゾーラと呼ばれる青カビチーズなど味が濃く、ワインに負けない味わいを口の中に残してくれるようなものと合せることがおすすめです。

まとめ

イタリアワインの定番、バローロとバルバレスコ。小さい村ながらも日本への輸入も多く、国内のイタリアンレストランでも、しっかりとワインと揃えているレストランであれば、出会うことができると思いますよ。

地域も味わい方も似ていることから、比較されることが多いワインですので、機会があれば、是非一度のみ比べてみてはいかがでしょうか。熟成期間や、土壌の違いによって、異なる味わいや香りを体感していただけると思います。

みなさんは、どちらのワインがお好みですか。

企画:ワインノート編集部
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