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2021年3月18日

ブルゴーニュワインが「ワインの王様」といわれる理由と魅力

ブルゴーニュワインが「ワインの王様」といわれる理由と魅力

ブルゴーニュワインの魅力

ロマネコンティ、モンラッシェ、シャブリなどのワインが好きな方は一度は聞いたことがあるかと思います。これらのワインのフランスのブルゴーニュで作られたワインです。フランスの東部で生産されるブルゴーニュワインは世界最高級のワインとして知られ、「ワインの王様」といわれています。

なぜ、ブルゴーニュワインはワインの王様といわれるのでしょうか。
その背景と魅力についてお伝えいたします。

ブルゴーニュワインの品質をつくる畑と格付

フランス東部のブルゴーニュ地方は、テロワールといわれるブドウづくりの環境に優れた特徴があり、気候と一日の寒暖差や土壌も含めてブドウの栽培に適しています。

ブルゴーニュワインの個性を育むクリマ(区画)

ブルゴーニュ地方では、よいブドウが実るブドウ畑を細分化して区画を作っています。
その区画を「クリマ(Climat)」と呼んでいます。ブルゴーニュ地方で認定されているクリマ(区画)の数は2,500以上もあり、2015年にユネスコから世界遺産にも登録されています。

ブルゴーニュの土壌は石灰岩と粘土質の地層で、場所によって少しずつ成分が異なっており、その違いがクリマに実るブドウの違いに現れてきます。

土壌成分の違いに加えて、緩やかな丘陵地帯が南北にうねりながら伸びている為、日照条件と気温もクリマ(区画)ごとに違いが生じ、クリマ(区画)ごとに実るブドウの生育に大きく影響し、ワインの個性を育んでいます。

このように、クリマ(区画)ごとの条件の違いが、ブルゴーニュワインの魅力と個性の源となっているのです。

AOCでは畑ごとにしっかりとクリマの格付けを行い、各ブドウの生産者がルールに従ってブドウ栽培を行っています。その結果、ブルゴーニュワインの高い品質が守られ、ワインの王様として今日に広く認知されることになりました。

ブルゴーニュワイン

クリマ(区画)によるワインの格付け

【特級畑】グラン・クリュ(Grand Cru)

  • 最高品質のぶどう畑のクリマ(区画)だけで作ったワイン
    ロマネ・コンティ、シャンベルタン、モンラッシェなどがある
  • 生産量:全体の1%
  • ラベル表示:畑名のみ

【1級畑】ブルミエ・クリュ(Premier Cru)

  • グラン・クリュよりも一段下
    特定の区画(クリマ)でとれたブドウだけを使ったワイン
  • 生産量:11%
  • ラベルへの表示:その村の名前、「Premier Cru」「1er Cru」と付けるか、「畑名」を付ける。1級はクリマ(区画)の名前を付けることも可能

【村名クラス】村名アペラジオン/AOC Communal

  • 同じ村の畑でとれたブドウを使ってつくるワイン
    同じ村の範囲であればブレンドしてもよい
  • 生産量:36%
  • ラベル表記:村の名前を記載

※アペラジオン(Appellation)
主にフランスのワイン産地を示す呼称、A.O.C.(※)という法律によって定めている
※A.O.C. (Appellation d’Origine Contrôléeアペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ )
原産地統制名称の略で、優れた農産物、酪農品などを国が保証する制度のこと

【地域クラス】地域名アペラジオン/AOC Bourgogne

  • ブルゴーニュ全域で造られるワインで上記に当てはまらないもの
    安くて買いやすく、ブルゴーニュの入門ワインとしてもおすすめ
  • 生産量:51%
  • ラベル表記:地域名を記載
    例えばブルゴーニュ全域で作られるものは「ブルゴーニュ」と記載

ブルゴーニュ地方で有名な6つの地区

ブルゴーニュ地方のブドウ畑総面積は約24,000ヘクタール、東京ドーム(4.7ha)に換算すると約5100個分の面積があり、生産される思のブドウの品種は、

  • 黒ブドウ:ピノ・ノワール、ガメイ
  • 白ブドウ:シャルドネ、アリゴテ

などがあります。
地域によってそれぞれ個性の違いがあり、有名な6つの地区についてご紹介いたします。

(1)シャブリ地区

ブルゴーニュ北部に位置し、冷涼て日照時間が長く、石灰質で化石層が多いミネラル豊富な土壌。シャルドネの産地として有名で高級辛口ワインのシャブリは世界有数の白ワイン。

(2)コート・ド・ニュイ地区

ブルゴーニュ北部、赤ワインの生産地で、最高ランクのブドウ畑が数多くある。
ピノ・ノワールの栽培が盛んで、特に有名なワインとして、ジュヴレ・シャンベルタンがある。

(3)コート・ド・ボーニュ地区

コート・ド・ニュイの南側に位置する、赤・白ともに特級畑が数多くある。
白ワインでは、世界最高峰ともいわれるモンラッシェ、コルトン・シャルルマーニュががあり、高級ワインの産地。

(4)コート・シャロネーズ地区

コート・ド・ボーニュ地区の南、石灰質と粘土、泥灰質が混ざった土壌で、中海性気候。
そのため、フルーティでミネラルが感じられるワインができる。1級もあるが、安価ながぶ飲みワインが数多く作られている。メルキュレ、モンタニーなどがある。

(5)マコネ地区

ブルゴーニュ南部にあり、コート・ド・ボーヌ地区同じく、地中海性気候の影響を受ける。シャルドネの栽培が盛んで、白ワインが有名な産地。マコン・シューペリュール、マコン・ヴィラージュなど、安価で飲みやすいワインが人気。

(6)ボジョレー地区

ブルゴーニュ最南端に位置するボジョレーはヌーボーで有名。大陸性気候の為、しっかりした果実味のブドウが実る。
毎年11月第3木曜日には新酒(ヌーボー)が解禁される。

◎次のページは、『安くておいしい!ブルゴーニュワインのおすすめをご紹介

企画:ワインノート編集部
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