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銀座線虎ノ門から歩いて3分、パリの街からそっくり移植したようなビストロ、「ル・プティ・トノー」でフランスワインを堪能してきました。
シェフのフィリップ・バットン氏は、数々のメディアに出演されている有名人だそうですが、それもそのはず、パリで腕を磨き、東京の名門レストランの料理長を務め、「リ・プティ・ブトン」など数多くのお店をプロデュース、全日本フランス人シェフの会・会長も務めてこられた実績は類を見ないものです。
しかし、シェフにお会いしてびっくり、とても気さくで楽しい雰囲気の方で、まさに街のビストロの気さくなおっちゃん、といった印象。
何度でも気軽に足を運びたくなるこのお店は、2001年にオープン。本場パリのビストロの味と雰囲気を東京の街角へがテーマ。コンセプトそのままに、虎ノ門の路地奥に佇んでいました。
実は編集部、そんな有名店とは知らず、価格も手ごろでメニューもワインも豊富、Tシャツ&ビーサン、ノーメイクでもOKなカジュアルなお店ということで、食い意地に任せてやってきたのでした。
想定通り、フレンドリーで陽気なフロアマネージャー、ファブリス・ヴェームレンさんの接客に話も弾み(もちろんニホンゴ)、とてもカジュアルに食事を楽しむことができました。
パリにいるような気分を味わえるビストロということで、まずはシャンパーニュで乾杯!
フランスで有名なシャンパーニュ、G.H.マムのグラスで登場。フランスのシャンパーニュらしく、泡はきめ細やかで、爽やかな味わいが口の中に広がります。酸味と苦みのバランスもよくディナーを楽しむための1杯目のお酒として、ふさわしいシャンパーニュでした。
この日のカルパッチョ、お魚は鯛でした。
山椒の実と青しそ、ニンニクのフライドチップ、ほかにも様々な香辛料を使ったとても香りの豊かな一皿です。カルパッチョというと、もう少しあっさり、さっぱり、ひかえめな印象の前菜ですが、ル・プティ・トノーのカルパッチョは濃厚でしっかりとした、エスニック風味漂うスパイシーな味わい。
これ、本当に美味しかったです。
品種:シャルドネ
国:フランス ブルゴーニュ地区
では、ちょっとお仕事。ワインの取材です。最初の一本目は、白ワインをいただきました。このワイン、程よく樽感もあって、この後出てくる料理にピッタリな辛口ワイン。酸味やほんのり苦味を感じ、口の中をキレイにリフレッシュしてくれる味わいです。
アーティチョークの苦味がアクセントとして効いたオードブルにもなるサラダで、グリルした鶏のレバー(レアでとっても美味しい!)やモモ、ベーコンがたっぷりとはいったボリューム満点の一皿。ワインがとってもすすむワイルドなびっくりサラダです。
ブルゴーニュの白ワインを合わせていただくと、あっという間に編集部の胃袋へ消えてゆきました。
各お料理の量は2パターン選ぶことができ、だいたい2人分くらいのTapas(タパス)と呼ばれるおつまみ程度の小皿タイプと、Carte(カルテまたはカルト)と呼ばれる一品料理のサイズがあります。ふたりでお食事や、一品をちょこっとをたくさん食べたいタイプの方はタパスタイプでも十分です。今回の編集部はすべてタパスサイズを選択しました。
品種:カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー
国:フランス ボルドー地区
フランスワインのエチケットをどう発音したものとかあれやこれや楽しく飲んでいましたが、せっかくなのでファブリスさんにご指導いただくことに。
ファブリスさん:(ちっちゃいンみたいな音が前につく)オー・メドゥッカ、はいどうぞ♪
編集部:おーめどっく ???
ファブリスさん:ノンノン(ちっちっち♪)、
一同:爆wwwww
ご指導、ありがとうございました。
見た目はサイゼリア、でも、味がぜんっぜん違う!(もちろんサイゼリアも大好き!)ル・プティ・トノーでは、付け合わせにとっても美味しいフランスパンをたっぷりと出していただけるのですが、量が多すぎて、申し訳ないけれど食べきれないかも!?そんな風に思っていましたが、この一皿で見事完食。
濃厚なのに嫌な後味、エスカルゴの癖もなく、ワインとパンがバクバク進んでしまう危険なお料理です。
※ちなみに、無塩バターもクリーミーでとても美味
ふわふわとろ~り、スープが染みて柔らかくなったパンと、甘~く舌の上でとろける玉ねぎがこれでもかとたっぷり!口元までにゅうううっと伸びるチーズが絡まって、こちらも最高に美味しい。
はぁああ、これがブルゴーニュで食べられているビストロのスープなのですね。ブルゴーニュのワインはしっかりとしたフルボディがおおいので、それに合わせる野菜も、これくらい味がしっかりしたものがよく合います。
最近、野菜に目がない編集部は、この日も無理を言ってたっぷり野菜を使ったグリルをお願い。ズッキーニは甘くて完璧!大好物のカブもとろっとろ、オリーブオイルの使い方がいいのかな?
お持ちいただいたオリーブオイルをもうひと回ししていただきます。
ここでも、ファブリスさんと”ブリュレ”トークで爆笑しつつ、最後まで美味しく頂きました。
テラス席からの夜空ですら東京を忘れそうになる雰囲気を楽しみながら、美味しいフランスワインと料理を堪能しました。
満腹すぎて、最後のコーヒーをあきらめたことが唯一の心残りかな。次回は、フィリップさんお薦めの、フランスワインのマリアージュをたっぷりレポートしてきますよ。
【取材したお店】
店名:ル・プティ・トノー Le Petit Tonneau
住所:東京都港区虎ノ門2-1-1 商船三井ビル1F
アクセス:東京メトロ銀座線 虎ノ門駅から徒歩3分
営業時間:朝食/ 8:30 – 11:30 ランチ/11:30 – 14:30 (LO) ディナー/18:00 – 22:00 (LO)
定休日:日曜日・祝日
Website:https://www.petitonneau.com/
Instagram:@le_petittonneau
ワインの人気が高まっています。国民一人当たりのアルコール消費量が年々減少する中、ワインはこの30年で約4倍に消費が増えました。とはいえ、アルコール全体で言えば、果実酒のシェアが4.4%ですから、ビールやハイボールに比べると、随分少なく感じます。
そんなポジションのワインですが、世界中で生産されるワインは、種類も豊かで、食事を楽しむあらゆるシーンで、ごはんをもっと美味しくしてくれる魅力に富んだお酒です。
ワインノートでは、もっと気軽にワインを美味しく楽しんでいただけるよう、ワインの基礎知識をはじめ、美味しいワインの情報をご提供いたします。