目次
ワインとは、ブドウを原料にした醸造酒です。醸造酒とは果実や穀物などの原料に含まれる糖類を利用し、それに酵母を加えてアルコール発酵させたお酒の事をいいます。
ワインの場合、原料となるブドウには、発酵に十分な果汁と糖分が含まれており、酵母の働きによって、発酵するとアルコールと炭酸ガスに分解されてゆきます。
ワインのラベルを見てみると、アルコール度数が表記されており、ほとんどのものが15%以下で表記されています。これは、ブドウを発酵させた時の成分が、水分が85%以上で、アルコールは15%以下となるためです。
醸造酒は他にも日本酒やビールなどがありますが、それらの原料は穀物に含まれるデンプンを糖化させる為に、麹や麦芽を用いますが、ブドウは元々糖度が高く、収穫したブドウを潰して放置しておくだけでも、酵母菌などの条件が整えば自然に発行してお酒になります。
したがって、ワインは果実の糖質をそのまま発酵させることができるため、糖化の工程を必要とせず、作物そのものの個性がそのまま瓶に詰められた大変個性的な飲み物となります。その様なことから、ブドウ作りの環境そものがワインの価値として評価され、「ワイン造りは農業」とも謂われる所以なのです。
醸造酒であるワインは、醸造方法に違いによって次の4つに大きく区分されます。
一般的な、赤・白・ロゼワインのことを言います。
ブドウ果汁及び、ブドウを破砕して酵母によって発酵させて作ったお酒で、炭酸ガスを含まないものに該当します。
ちなみに、スティル・ワインのスティルとは、「静かな」という意味があり、ワインの抜栓の際に、音がしないワインですよ、という意味も込められているようです。
炭酸ガスによって泡が立ち上がる発泡性のワインのことで、3気圧以上のガス圧を持ったものを区分しています。スティル・ワインと違い瓶内の圧力が高いので、コルク栓の形も専用のものとなり、さらにワイヤーの留め金でがっちり固定されています。
代表的なワインとして、
酒精強化ワインとも言われ、ワインにアルコール度数40度以上のブランデーなどを添加したものを言います。
なぜこのようなお酒が産まれたかというと、古くは大航海時代の船旅で、スティルワインがすぐに劣化してしまうことが原因でした。その為、度数の高いアルコールをワインに添加することで劣化を防ぎ、長期の船旅に耐えられるようにしたのです。
代表的なものとして、
中でも、シェリー、ポートワイン、マデイラを世界三大フォーティ・ファイド・ワインといわれています。
ワインに様々なハーブや果物、甘味料、蜂蜜などを加えて特徴的な風味をつけたものです。
代表的なものには、
有名なカクテル「マティーニ」はヴェルモット×ドライジンですね。
こちらの記事で紹介したホットワインも、りっぱなフレーバードワインなのですよ。
ワインの人気が高まっています。国民一人当たりのアルコール消費量が年々減少する中、ワインはこの30年で約4倍に消費が増えました。とはいえ、アルコール全体で言えば、果実酒のシェアが4.4%ですから、ビールやハイボールに比べると、随分少なく感じます。
そんなポジションのワインですが、世界中で生産されるワインは、種類も豊かで、食事を楽しむあらゆるシーンで、ごはんをもっと美味しくしてくれる魅力に富んだお酒です。
ワインノートでは、もっと気軽にワインを美味しく楽しんでいただけるよう、ワインの基礎知識をはじめ、美味しいワインの情報をご提供いたします。